【東大発AIベンチャー】フードデリバリー向け経路最適化AIを提供開始

最先端のAI・ロボティクスの技術を活用したソリューション提供を行うTRUST SMITH株式会社(本社:東京都文京区、代表: 大澤 琢真)は、フードデリバリーの宅配経路を最適化するAIアルゴリズムを提供開始した。本アルゴリズムは、フードデリバリーにおける人手不足の解消、配送業務の効率化、配送者の負担軽減などの諸問題解決に貢献する。

  • 開発の背景

近年、物流現場では人手不足が深刻な問題となっている。

また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、飲食宅配市場は2018年時点で4084億円。コロナウイルスによる需要拡大などを受け、需要は増すばかりである。

参考:フードデリバリーの動向整理(2020年12月17日)(消費者庁)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/internet/assets/caution_internet_201225_0001.pdf

そこでTRUST SMITHはフードデリバリーの経路を最適化するAIアルゴリズムを開発した。
本アルゴリズムによりフードデリバリーにおける配送効率を向上し、人手不足の解決へと貢献していく。

  • フードデリバリー最適化AI概要

本アルゴリズムは、宅配車両が複数の店舗のオーダーを宅配するようなケースにおいて効率的な配送計画を立てることができる。従来はこのようなケースでは最適な宅配割り当てや経路生成は難しかった。

本アルゴリズムにより、複数の店舗を経営する飲食チェーンにおけるフードデリバリーをより効率的なものとすることが可能となる。

  • フードデリバリー最適化システム 特徴

①複数対複数のドライバー・発着点に対して最適化を行うことが可能
一般的なフードデリバリーのシステムは1つの店舗が受けた注文に対してドライバーが配達を受注する「1対複数」の構図であることが多い。しかし、全体を俯瞰した最適化が出来ないことが欠点である。

対して、弊社の最適化システムは複数対複数の店舗とドライバーに対して最適化を行うことができることが特徴である。故に全体を考慮した最適化をすることができ、従来システムよりもコスト面や配送時間の効率化を図ることができる。

②ニーズに合わせた最適なアルゴリズムを構築することが可能
単に「配送最適化」と言っても、各社ごとに抱えている課題は異なるためオーダーメイドでの対応が必要である。具体的には『効率』を示す指標としては移動距離・配送時刻・配送量・配送料金など様々なものが考えられるが、各社が求める条件に合わせて優先順位付けをする必要がある。

TRUST SMITHは強みであるオーダーメイドの開発力を活かして、顧客ごとのニーズに対して最適なアルゴリズムを構築する。そして何よりその『ニーズ』を把握することが肝要であるが、TRUST SMITHは顧客ごとにコンサルティングを担当するメンバーが専属でつくため、ニーズの吸い上げ体制も整っている。

  • 配送最適化アルゴリズム 具体例

距離が近い順番に配送した場合

距離が近い順番に配送した場合

TRUST SMITHのシステムで最適化した場合

TRUST SMITHのシステムで最適化した場合

*記号は、四角(塗りつぶし):発送元、四角(空欄):配送先、丸:トラック・バイク


距離が近い順に配送する場合

RUST SMITHアルゴリズムで「商品のお届け時間が最小となる」最適化を行った場合

の2つの場合における配送の様子であり、TRUST SMITHアルゴリズムで最適化を行った場合、距離が近い順に配送する場合と比べてタスクの完了時間が50%改善された。

ここからも分かるように、TRUST SMITHの最適化アルゴリズムを用いることによって「より多くの注文を」「より少人数で」配送することが可能になる。
実際のフードデリバリー経路最適化AIでは

・店舗の座標
・配送員の数、勤務時間、位置
・注文の時刻、位置、商品種類
・注文の調理開始、完了時刻
・商品の積み込み、納品にかかる平均時間
・各種経費
を入力データとして
・配達予想時刻
・注文の完了時刻
・MAP上での経路
・配達員の稼働率
・移動距離
・コスト
のデータのうち、最適化を行いたいパラメータに優先度をつけて結果を出力する。

そうすることで、フードデリバリー各社の優先したいパラメータに合わせた最適化を行うことができ、より効率的に配送をすることが可能となる。

  • 今後の展望

TRUST SMITHは今後、配送最適化アルゴリズムを顧客ごとにオーダーメイドに導入していくことにより、より効率的な配送網の構築を進め、フードデリバリーにおける深刻な人手不足の解決を目標としている。

今後はフードデリバリーに注力し、より一層の配送の効率化に貢献していくつもりだ。

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